介護福祉士実務者研修とは?

介護福祉士実務者研修、通称「実務者研修」とは、質の高い介護サービスを提供できる人材を育成するための研修です。かつて存在した「ホームヘルパー1級」という資格と同等のものとして扱われます。介護の初心者から、介護福祉士へとキャリアアップを目指す際には取得が必須となります。

実務者研修と初任者研修はどう違うのか

介護福祉士試験の受験資格が得られるかどうか

認定介護福祉士の試験を受けるためには、実務者研修を終了している必要があります。初任者研修は介護の仕事に就く入り口となる資格試験にすぎません。実務者研修の方が幅広い技術を身に付けることを目標にしており、レベルが違います。

科目や学習時間の充実度

初任者研修は「9科目130時間」であるのに対し、実務者研修は「20科目450時間」の学習が必要です。「人間の尊厳と自立」「社会の理解」といった概念的な内容から、「医療的ケア」などの具体的な内容までを網羅的に学びます。

実務者研修には修了試験がない

実は、初任者研修と違って実務者研修には修了試験を実施する義務がありません。単に試験の合格を目指して知識を蓄えることではなく、実際に授業を受けながら実践的な内容を学ぶことを重視しています。ただし、スクールによっては内容確認のための修了試験を実施するところもあります。

実務者研修のスクールを選ぶポイント

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受講のスケジュール

介護福祉士試験を目指す方は、実務者研修の受講スケジュールに注意する必要があります。実務者研修には450時間の学習が必要であり、1日に5時間学習するスタイルでも90日かかります。試験に間に合うよう、余裕を持って受講の準備やスクールの申し込みをしましょう。

自宅や学校・職場に近いかどうか

最初はやる気を持って通学していても、途中で辛くなってしまうことがあります。また体調不良などで、通学時間がネックになることも。自宅や学校・職場などの近くにあるスクールを選び、通いやすい環境を整えましょう。電車で向かう場合は、終電で帰れるかなどを考える必要がある場合も。

振替受講やサポートの有無

授業を欠席してしまった際に振替受講ができるスクールもあれば、それを認めていないスクールもあるようです。また、授業後に講師に質問ができるスクールを選びましょう。一つ一つの授業をしっかり理解し、次につなげていくことが実務者研修の修了への近道です。

実務者研修の内容やメリットを詳しく知ろう

介護

実務者研修を通して、介護福祉士の資格取得を目指せます

平成28年度の試験から、介護福祉士の受験資格に「実務者研修の修了」が追加されました。ちなみに、他の受験資格としては「実務経験3年以上」があります。介護福祉士試験は毎年10万人以上が受験する資格ですから、これだけの人数が実務者研修を受けていると言い換えることができます。試験前にスクールが混雑することも考えられるため、介護福祉士試験のタイミングに注意して受講日程を選びましょう。

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